クロソイドの中心・幅杭(1点)

クロソイドのパラメータ、IP座標等を指定し、KA1から指定した長さ(曲線長)の点(中心点・幅杭)の座標値を求めます。
元々搭載しているクロソイド計算でもできますが、1点のみ求めるときはこちらの方が使いやすいと思います。
基本的な使い方はクロソイド計算と同じです(おまけで主要点の座標リストを出力しています)。

パラメータやIP等は曲線要素表からデータをコピーできます
「KA1からの長さ」に求めたい位置を入力します。左右幅員は不要なら入力しなくても構いません。

記録簿[履歴]の記載内容です。
計算された座標のデータは記録簿には出力されません。

主要点の座標値等は計算画面からコピーされています。座標登録したいときは、ドラッグで選択後、右クリック表示されるコンテキストメニューの一番下にある[座標簿へ転送]をクリックします。

下図のように、Z座標値に「KA1」からの長さが誤登録されます。

KA1からの指定長さ位置の座標値は自動で座標簿へ登録されます。
訂正:現在は DD°MM′SS″ではなく、表示桁数を減らすため、DD.MMSS表示に変更されています


エラー表示と計算方法

[計算]をクリックすると下図のエラーメッセージが表示されることがあります。
クロソイドの座標計算ではIPKA1の座標値を指定しますが、KA1IP間の距離が、パラメータ等から求めた接線長(クロソイド要素ではD1の値)と一致しないときに表示されます(プログラム上では5mm以上の差)。
[は い]:IP座標値を変更
[いいえ]:KA1座標値を変更
変更後処理を継続しますが、座標簿の座標値は修正されていませんのでご注意ください。

下図のはIP  はKA1です。本来はコンサル等からの図面にクロソイドの主要点は記載されているので、その数値を入力すればエラーメッセージは表示されません。
以下の説明はIPが正確で、KA1が未定の場合です。逆(IPが未定)の場合はIP座標を調整します。
IP、KA1 の調整機能は路線の計画時にIPからKAを求めるための機能です。したがって、IPとBP方向の直線上の座標値を指定すればKA1を求める必要はありません。


お願い

コンサルタントや設計会社から受け取ったクロソイド部の座標値と完全に一致(mm単位)しない可能性があります。
25年近く前から処理方法は同じで、座標値が「違う」というご指摘は頂いていませんが、一致しない可能性はあります。±1mm程度の誤差は起きると思いますが、±1mm程度でしたらどちらの計算結果が正しいか判断するのは難しいと思います。


裏 話・駄文

現在、クロソイドへ垂線クロソイドと直線の交点が始点側のクロソイド部分にしか対応していないため(安いソフトはそれが普通)、20年以上前からご要望をいただいておりました。
処理が特に難しいという訳ではないのですが、非対称クロソイド曲線のKAからの任意点の座標値を高速で求める必要があり、気にはなっていたのですが未着手でした。格安ソフトでクロソイド計算が必要な方は少ないだろうとも思っていましたし。
今回、直販の終了ということもあり、処理の高速化には目を瞑り(20年前のPCとは比べもものにならないほど高速化しています)、クロソイド曲線部分の処理をパッケージ化したプログラムを半月以上かけて作成しました。
今回追加したこのプログラムはパッケージが正常に動作するか確認するために追加したもので、既存のプログラムで対応可能な機能です。
直線・単曲線についてもパッケージ化し、それらを組み合わせることで一連の路線計算(片押し)も追加できれば、と思っていますが、70歳超えですので期待はしないでください。

複数 IP の一括路線計算には未対応です。理由は設計部門ではなく、施工側のユーザー様を対象としていたためです。現在でも各IP毎に計算することはできますが、使い方が分かりにくいようです。
また、実装に消極的だったのは、IPが複数ある場合、各IPでの曲線長の丸め方法などで、他社様のソフトと計算結果に「誤差」が生じる可能性があるためです。「座標値が1mm違う!」といった「ご報告」は最近いただきませんが、やはり「ご指摘」への対応は正直「面倒」です。

TOP