概 要
- 森林測量等で使われる「コンパス」を使った簡易トラバース計算です
- 放射と閉合に対応しています。精度を要する測量には使えません
入力データ ()内は閉合
出力データ
- 求点座標値
記録簿
- 入力データ
- 求点座標値
- (閉合誤差)
- (閉合比)
座標簿の備考欄記載内容
- cmp
入力データの記録
- 可能 → 入力データの保存
座標簿上のポップアップメニューからの点入力
- 可能
参 考
森林測量はGPS利用が一般的だと思います
GARMIN社のGPS(GPSMAP67等)がよく使われていますが、スマホでもアプリを使えばほぼ同等の精度で経緯度を取得できます(チェック済み)。
スマホの地図アプリは圏外では使えませんが、携帯圏外でも使えるアプリがあります。私はジオグラフィカという国産のアプリを数年前から使っています(Android用もあります)。無料でも使えますが、機能制限解除¥1,900円
地図は国土地理院の1/25,000で、前もって必要な地域を見ておくと、地図データがキャッシュされ、圏外でも閲覧できます。
経緯度は1/100秒単位まで出ます(GARMINと同じ)。GARMINと比べても1/10秒までは一致します。緯度の1秒は約31mなので、1/10秒なら約3.1mです。森林測量には十分な精度だと思います(経度の1秒は緯度より小さい)。
経緯度から平面直角座標系への変換は、国土地理院サイト、GioLine proのBL・XYでできますが、ハンディGPS、スマホでの座標精度は1m程度とお考えください。
余 談
コンパス測量で思い出すのは伊能忠敬翁(このサイトは詳細です)。磁石(10分は読めたと、左記のサイトに記載されていますが、磁針の短さから怪しいと思いますが・・・)と歩測、間縄等で日本地図を完成させた偉人で、測量関係者は大抵ファンです。ただ残念なのは西暦1800代の日本に英国のような年差30秒というクロノメーターが存在しなかったことです。緯度は北極星等の天測で「補正」できましたが、経度は十分に補正できず、北海道では東にずれました。
国立国会図書館デジタルコレクション(大日本沿海輿地全図)
芝浦製作所(後の東芝の重電部門)の創業者、田中 久重氏が製作した万年自鳴鐘 はレプリカが作られ、NHKで製作過程が放映されました。レプリカが国立科学博物館などで公開されているので、見に行きました。関心があったのは心臓部の時計! 超絶「からくり」時計の根幹である時計は懐中時計(製造国は英国・フランス・スイス等諸説あり)でした。江戸末期に日本人が製作した時計として、「日本人は凄い」と大昔のジャパン・アズ・No.1 の幻想をいだいてはいけません。NHKの番組でもこの懐中時計については全く触れらませんでした。江戸期に万年自鳴鐘を構成する精密な歯車等の金属部品を製造できたことには驚きますが、肝心要の時計は輸入品でした。偉業であることを否定したい訳ではありません。