逆放射は座標値が分かっている「点」を現場に設置(復元)するための測量で、測設と呼ばれる事もあります。
- トータルステーション(以下TSと略す)を既知点(座標点が既知で現地に杭等が存在する点)にセットします。TSをセットした点を器械点と呼びます。
- 器械点と復元点の2点の座標値で、器械点ー復元点の距離と方向角を求めます。
器械点とは別に既知点があるときは、その点を後視点(取付点・バック)とし、器械点ー復元点の距離、後視点からの夾角を求めます。
この操作例では土木現場で一般的と思われる後視点がある例で説明します。
計算手順
- 座標を3点以上登録済みの座標簿を開くか、新規座標簿を作成し、座標を3点以上登録してください
- GioLine pro のメイン画面で、[ST・逆トラバース]の中の[逆放射]のページが開きます。
座標簿には3点登録されています。
- 逆放射の条件
点番 点名
器械点:1 T-1
後視点:2 T-2 (画面上は方向点)
求 点:3 T-3
点番入力による計算
器械点の点番1をキーボードで入力します
[Enter]を押すと器械点の点名・座標値が表示され、フォーカスが方向点の点番に移動します
方向点の点番:2 求点の点番:3 を入力します(入力後は必ず[Enter]を押します)。
フォーカスが[ 計算 ]に移動するので、[Enter]を押します。
注:フォーカスがボタンにあるので、マウスで[計算]をクリックする必要はありません。
計算結果が表示され、記録簿にも結果が記載されます。
注:距離が小数部4桁になっていますが、これは距離の小数部桁数指定が4桁になっているためです。
フォーカスが[ 次の点 ]に移動します。[Enter]を押します。
求点の点番にフォーカスが移ります。
点名入力による計算
点番を入力せずに[Enter]を押すと点名入力にフォーカスが移動するので T-3 を入力して[Enter]を押します。
フォーカスが[ 計算 ]に移動するので、[Enter]を押します。後は点番入力と同じです。
座標値入力による計算
点番、点名に何も入力せずに[Enter]を押すとX座標値入力にフォーカスが移ります。座標値を直接入力して逆放射計算ができます。
ここでは求点に、X:111.111 Y:888.888 を入力してみます。
Y座標値を入力し、[Enter]を押すと、入力した求点座標値が座標簿へ自動的に追加され、フォーカスが[計算]ボタンへ移ります。[Enter]を押すと計算が実行されます。
座標簿からの入力
器械点等を座標簿で指定して入力することができます。
例えば、点番4を器械点にしたいときは、
1.座標簿で点番4の行をクリックする
2.マウスを右クリックすると「プルダウンメニュー」が出るので、「器械点に入力」をクリックする
3.座標簿のデータが入力ボックスにコピーされる
入力履歴からの入力
フォーカスが点名の入力ボックスにあるとき、マウスを右クリックすると入力された点名の履歴がプルダウン表示されます。そこから点を選択してクリックします。
注:履歴は GioLine pro を終了するとクリアされ次回の起動時には反映されません。
器械点からの距離を指定して自動計算する
求点を指定せず、器械点から指定距離内の座標点を座標簿から検索して自動計算します。
連続した点番で自動計算する
求点の開始点番、終了点番、ステップ(初期値:1)を入力すると自動計算します